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執筆者の写真順大 古川

2024年最初の配信です【青木裕司と中島浩二の世界史ch:283】



世界史参考書の超ロングセラー『青木裕司 世界史B講義の実況中継』シリーズの青木裕司先生と、福岡を中心に活動する人気タレント中島浩二さんの青木裕司と中島浩二の世界史ch」の文章版です(許可を得ています)。


動画版:「2024年最初の配信です

中島:

歴史を紐解けば未来が見える。大人の世界史チャンネル中島浩二です。そして河合塾のカリスマ講師、世界史の青木先生です。よろしくお願いします。

 

青木:

お願いします。

 

中島:

2024年1回目の配信が遅れましたけれども皆さんあけましておめでとうございます。

 

青木:

あけましておめでとうございます。

 

中島:

おめでとうございますというのがなかなか言いづらい年明けになりましたね。

 

青木:

そうですね。正月早々あの大地震でね。

 

中島:

1月1日に地震があるなんていうことが、それは天災はもちろんのことながら、全然いつ起きてもおかしくないということなんですが、1月1日、大変な地震が能登半島で起きて、いまだもって避難なさっているとか、二次避難とか、それからインフラもなかなかという。その翌日が航空機の接触の事故で。

 

青木:

前代未聞なんですよね、あれもね。


中島:

ここも亡くなった人がいてということで、とにかく無事に2024年をなんとか乗り越えたいなというのは僕はちょっと思ってるんですよ。

 

青木:

特に地震ですね。本当に今おっしゃったけども、いつどこで起こってもおかしくないのでね、日本は特に。

 

中島:

僕、今回の地震で一番思ったのが時間軸という話なんです。ちょっと世界史とはずれますけれども、世界史とも関わりはあるかもしれませんが、たとえば僕が一番最初にうわーと思ったのが阪神淡路大震災なんですよ。あれが1月17日で29年ということだったでしょ。そこから何回地震がありましたか?って。東日本大震災もとんでもない地震でしたし、福岡は西方沖、熊本地震もありましたよね。29年でこれだけ大きな地震が。でも29年って人間の時間軸でいったら、29年というとというところなんですが、地球の時間軸でいったらもう日本って頻発してるんだなって。

 

青木:

そうなんですよ。うちの地学の先生に言わせると、たとえば鹿児島の桜島の噴火、あれは100年前でしょ。「またいつかありますかね」と言ったら、「いや、100年前の噴火なんて昨日ですよ」って。地球の時間軸でいったらつい昨日です。

 

中島:

そうだと思います。

 

青木:

本当におっしゃったように29年の間に大きな自信が頻発しているというね。


中島:

たまさか僕が生まれて、僕は昭和40年ですけど、先生は30年代にお生まれになって、たまさかそこから大人になるまではそんなにそんなに、たまたまなかったとき。でも能登半島というのはそれこそ地学的にいうと、地震でああいう半島ができたというところなので、結構日本ってそんなところなんですよね。

 

青木:

いくつかのプレートがぶつかり合ったりしてるでしょ。だから常に日本列島そのものが動いているわけで、それは断層だっていっぱいできるし。たとえばフィンランドとか、あこらへんはユーラシアプレートといって一番安定してるんですよね。4億年ぐらい動いてないんだって。そういったところと日本って違うんだなと。

震度6以上の大きな地震、世界中で起こる地震の20%は日本ですからね。専門家に言わせると、発見されていない活断層もたくさんあるはずだと。6年か7年前だったかな、鳥取で大きな震度6の地震が起きたんですよね。あれも全然ノーマークだったらしいです。

 

中島:

ずいぶんと予見できるようなテクノロジーというかいろんなものが発達した中でも予見できなかったというものなので。

 

青木:

僕らも福岡から配信していますけど、福岡って地震がないよねぐらい思っていたじゃないですか。

 

中島:

西方沖があるまでは本当に福岡って良いところだって。まずその1つの要素として地震もまったくないというふうに言われていたけれども、あの震度5弱の揺れがあって、残念なことにお1人方亡くなって。「こんなに断層あるわけ?」って。警固断層とかいろんな断層が走っていたというのを知らなかったという。

青木:

本当に備えあれば憂いなしじゃなくて、備えも憂いも持っておかにゃいかのだけど、この国に住んでいる以上、いつもそのことを認識して生きていかなくちゃいけないなというのを改めて思った正月だったですね。

 

中島:

そうですね。それと政界の地震と言いますか裏金のニュース。これは政界を揺るがすとか言ってますけど、本当に揺らしたかどうかというのは僕は次の選挙が行われてみないとわからないと思っています。

 

青木:

国民、有権者が政治ってこんなもんだよねと、しょうがないよねと。

 

中島:

そういうムードになってるじゃないですか。

 

青木:

なんかそんな感じなんですよね。

 

中島:

ワイドショーとかもコメンテーターが「政治はお金がかかるんです」って。いやいやいや、その金がかかるんですというのが、金がかかるからわざわざ政党助成金という制度を作ったんじゃないの?って。

 

青木:

なんのためにあの制度を作ったのかというね。

 

中島:

コメンテーターがそっちの味方してどうすんのよって。またひとつ、3人集まれば派閥ができますからって。いやいや、派閥が悪いんじゃなくて、派閥に金が集まって、そこに言うことを聞かない、金とポストですよ、結局それがダメなんだろって。刷新本部の会議とかやってますけど、そのメンバーを見たら、まあ疑惑だった派閥の人からも結構選ばれていて、しかも3000万円以下じゃああれしたみたいな。いやいやいや、通常税金とかそんなことじゃないですよというところ。

 

青木:

政治資金規制法でも、たとえばパーティー券でも20万以下だったら申告しなくて良いとかいうのがあるじゃないですか、あれダメなんですよ。

 

中島:

あれって献金した人が名乗り出たくないみたいな匿名の人がいたりするんでしょ。そこのところをどう、名乗り出たくない人もいるけれどもつまびらかにするかとか、そのあたりというのをちゃんと。それともうひとつついでに言わせていただいて良いですか?

 

青木:

どうぞどうぞ。


中島:

今から捜査があるからいろいろ言えないと。いやいや、言うのがあなたたちの仕事でしょって。

 

青木:

国会議員がね。

 

中島:

そうです。もうそこのところが。しかも捜査が1月26日から国会だからいったん終了した。そしたら今から明らかにしてくださいよ、国民の前に。というところとか、結局なにに使ったのかとか、そこのところを明らかにしないとこれは大変ですね。

 

青木:

政治にお金がかかることについては百歩譲って認めてやるにしても、一番大事なのは変なお金が入ってくることによって政策やあるいは法律、こういったものが歪められる。国民全体のためじゃなくて特定の利益者を生んでしまう。こういうのを政治の歪みと言うんだけども、それが起きないようにするために政治資金規制法とか、国会議員の汚職に関するいろんな法律ができているわけです。そのへんで僕ら国民って納得していないので、1円単位で金の流れというのは明らかにしないとダメなんじゃないかなと。

 

中島:

意外とあのニュースがあったのに怒りがなかったという。

 

青木:

政治的な無関心がここまで来ちゃってるのかなという。

 

中島:

それと神戸学院大学でしたっけ、上脇先生でしたっけ。いちいち照らし合わせたという。あの先生が照らし合わせていなかったらなにもないまま今もずっといっていたということでしょ。

 

青木:

上脇先生の訴えに応じて、それに東京地検特捜部が応えたという形になっているわけですよ。ただ特捜の捜査も、国会議員も僕、複数逮捕者が出るんじゃないかなとちょっと思っていたんだけども、結局1人だけだったと。

 

中島:

国会の閉会中ということで。あんなの閉会中じゃなくてもずっと捜査して良いんじゃないかと思うんですけどね。

 

青木:

と思うんですけどね。

 

中島:

法律的に別になんら

 

青木:

問題ないと思います。

 

中島:

そうですよね。まあまあちょっと、新年早々。


青木:

さっきおっしゃったように派閥そのものが悪いとは僕も思わないので、マスコミなんかでは「派閥」という言葉で表現されているけど、あれはもともとは政策集団なんですよね。

 

中島:

「こういうことをやろう」というときにみんなで集まってその勉強会をしてというところですよね。

 

青木:

特に自民党みたいにね、今の自民党だってたとえば衆議院と参議院で300何十人いるわけでしょ。その300何十人がまったく1つの考えで凝り固まっていると、そっちのほうが不健全だと思うんですよ。

 

中島:

いろんな意見があってということですね。

 

青木:

そうそう。いろんな意見があって、文字通り自由にリベラルに話し合うと。その中にはたとえば、自民党の中でもいわゆるリベラルと言われる人たちもいて、一方で保守。それがいろいろ意見を出し合って、ある意味妥協しながら、70%ぐらいが納得するような議論を出しながら国の行く末を決めていくと。それ自身の、派閥の存在自身は僕はまずい話じゃないと思うんです。

 

中島:

そうですよね。そこに金とポストが絡んできたり、さっき先生がおっしゃったように、どこかからお金をもらったところから政策が歪められたりというところですよね、優遇したりという。

 

青木:

確かに1円単位で収支報告書なんかを出すのは大変だという議論があるじゃないですか。我々はやってるというんです。これから確定申告の時期なので、今年はインボイスがあってさ、もう。国民はやっとるんだよ。


中島:

それがなんなんだろうなって。今、刷新本部というのが立ち上がって、そこがまたきちんきちんとやってくれればある程度はというところなんでしょうけど。

青木:

これは1月22日に収録しているんですけども、昨日、おとといかな、新聞各社がいろいろアンケートをやっているんですが、期待しない、期待できないと。ほとんど9割だったですね。

 

中島:

これどうすれば良いのかとか、日本の政治システムがどうなの?というところまで僕は感じちゃうんですよね。

 

青木:

この国の主権者は国会議員じゃなくて

 

中島:

国民の我々だということを改めて。

 

青木:

主権者教育というのがきちんとなされてきていないという。

 

中島:

学校でね。

 

青木:

僕は世界各国の国会議員の投票率を調べてみたんですよ。そしたらスウェーデンとかフィンランドは高い。なんで高いかというと、スウェーデンの学者さんがおっしゃるには、それは主権者教育というのをきちんとやっていると。「この国の主人公はあなただ。君たちなんだよ」と。これをきちんきちんとやってきた1つの結果ではないかと言ってるんです。

 

中島:

やっぱり教育ですね。

 

青木:

やっぱり教育が大事だと思う。その一助になればというので。

 

中島:

若い人もぜひご覧いただきたいなというふうに思います。こういうちょっと時事問題も扱いながら歴史と紐付けていきますので、今年もどうぞよろしくお願いいたします。です。









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