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藤原実資 「光る君へ」人物事典016

更新日:8月26日

【目次】

28回「一帝二后」(1000年)ごろの実資

藤原実資(ふじわらのさねすけ):秋山竜次

まずは、NHK公式の紹介を引用して、大河ドラマ上での設定を確認しておきましょう。



藤原小野宮流の当主。道長の先輩格で有職故実(政治や儀式のしきたり)に詳しく学識がある。正義と筋道を重んじると同時に、プライドが高い頑固者でもある。道長にとっては尊敬しつつも煙たい存在。


まさかのロバート秋山! はっきり言います。一番楽しみです! 大学生のときも、大学院生のときも、実資が書いた『小右記』にはお世話になりました。

実資は彰子に信頼されていたようです。

藤原公任は従兄弟です。


キャスト:秋山竜次(あきやまりゅうじ)

ロバート! ロバート!! ロバートぉ!!!



天元五年(982年)

3月21日、中宮遵子の中宮亮となります。


永祚元年(989年)

12月、兼家から10歳くらいの「為尊親王(後のあかね(和泉式部)の不倫相手)が内裏に初めて行くんで、オマエらお供せいやー」って言われたので、ブチブチ文句いいながらイヤイヤお供します。


正暦四年(993年)

2月6日、道兼が牛車で家に凸ってきて、牛車に同乗させられて、次に道綱も同じ目にあって、三人で道兼別邸の粟田山荘に出かけるはめになります。


1~3回:まひろ初期(977~983年)ごろのロバート実資

957年生まれなので、ドラマが始まった977年段階で約20歳です。ドラマで、最初から貫禄十分でした。

ドラマに登場したときは従五位下で、なぜか緑系の束帯を着ています。

981年)約24歳

円融天皇の蔵人頭となります。このあと、一条天皇の初期まで蔵人頭生活が続きます。


4~11回:花山天皇期(984~986年)ごろのロバート実資

12回:「思いの果て」(987~989年)ごろのロバート実資

989年)約32歳

ついに念願の参議となります。


13回「進むべき道」・14回「星落ちてなお」(990年)ごろのロバート実資

15回「おごれる者たち」(993年)ごろのロバート実資

16~18回「岐路」(994~995年)ごろのロバート実資

19~21回:長徳の変(996年)ごろのロバート実資

22~26回:長徳年間(997・998年)ごろのロバート実資

(997年)約40歳

道長のゴリ押しで藤原道綱が997年に大納言になったときには、官位が抜かれたロバート実資がバチギレして、日記『小右記』に道長詮子への不満をぶちまけています。


(999年)約42歳

9月7日、行成が辞表を出して却下されたとき、実資は、「どうせパフォーマンスだろ」と、日記『小右記』に書き残しています。

彰子が入内するときに、道長から依頼された屏風和歌詠進を拒否します。

11月7日に出家した中宮定子が出産したときに、「横川の皮仙」となじっています。


28回「一帝二后」(1000年)ごろのロバート実資

29回「母として」(1001年)ごろのロバート実資

(1001年)約44歳

権大納言兼右近衛大将となります。


30回「つながる言の葉」((1002~)1004年)ごろのロバート実資

長保五年(1003年)

大宰帥平惟仲が非道を現地人に訴えられてクビになりそうなときに、惟仲の味方をした源俊賢が急病になったとき、「惟仲の味方をした祟りじゃね?」とむちゃなことを言いました。

なお、「惟仲がケガして死んだ」という第一報が入ったときには、藤原実資は「宇佐宮の祟りじゃね?」ってディスってます


31回「月の下で」(1004年)ごろのロバート実資

ドラマでは、オリキャラの百乃ちゃんに会いに行く、ついでに、公任を慰めました。


解説:実際の藤原実資・その後の実資

父は参議藤原斉敏で、母は播磨守藤原尹文の娘です。


寛弘二年(1005年)

3月8日、彰子の大原野神社行啓にお供します。帰りは道長と同じ牛車に乗るはめになります。、、、これはツラそう。

なお、ロバート実資が大原野神社行啓に参加してくれたことに対して、道長にたんまりとお礼を言われます。ドラマでは、彰子の屏風のときにイヤミ満点のお礼を道長がロバート実資にしていましたが、、、今回のお礼も額面通りにとっていいのでしょうか。道長は京都人ですからねえ。ただ、こういったときの道長のやり口は徹底していて、翌日に使者を遣わして、改めてお礼を言ってきています。

なお、実資は(たぶん)真凛ちゃんとラブラブちゅっちゅしていた日々を思い出しながら、日記『小右記』に彰子の大原野神社行啓のきらびやかで贅を尽くしたようすをこっそりとディスっています。


1012年:56歳。道長の圧に屈さずに、三条天皇の女御〇〇の立后(要調査)の儀式を執行した。

1018年:62歳。道長に「望月の和歌」を歌われる。

1021年:65歳。右大臣(後一条朝)


治安三年(1023年)

10月24日、平安京の水路から自分ん家(小野宮第)に水路を引く工事をしているロバート実資は、ひそかに京中の水路を実見しに行きます。


1027年:71歳。道長死去


長元元年(1028年)

8月、右京や左京の荒廃具合を視察します。

9月5日、左京の端っこの法成寺周辺や、右京の水害の情況を視察します。


長元二年(1029年)

9月8日、西山の慈心寺に参詣します。


1046年:90歳。正月18日、出家→同日死去。90歳。


年表

では、藤原実資の略年表を示します。年齢は数え年です。


957年:1歳。誕生。父は参議藤原斉敏で、母は播磨守藤原尹文の娘。

969年:13歳。従五位下

981年:25歳。蔵人頭(円融朝~一条朝初期)

989年:33歳。参議。

999年:43歳。彰子が入内するときに、道長から依頼された屏風和歌詠進を拒否。

1001年:45歳。権大納言兼右近衛大将

1012年:56歳。道長の圧に屈さずに、三条天皇の女御の儀式を執行した。

1018年:62歳。道長に「望月の和歌」を歌われる。

1021年:65歳。右大臣(後一条朝)

1027年:71歳。道長死去

1046年:90歳。正月18日、出家→同日死去。90歳。



祖父藤原実頼の養子となる。(いつ?要調査


文献リスト

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