海賊狩りの日蓮(前編): ONEPIECEでたどる日本史【誰も得しない日本史】
- 順大 古川
- 2024年10月16日
- 読了時間: 4分
法華宗(日蓮宗)の宗祖である、日蓮は鎌倉時代の1222年に生まれました。承久の乱の翌年ですね。
《英語訳してみよう》
おれには野望がある!!!
日本一の智者になることだ!!!!
幼少の頃に日蓮は、知恵をつかさどる虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)に、願をかけました。
「日本第一の智者となしたまえ」と。
こうして、日蓮は当時の誤った仏教を正すという、確固たる目意志をもって仏道に入りました。
ちなみに、虚空蔵菩薩の力で一発逆転をねらうのが、虚空蔵求聞持法でしたね。
《英語訳》
I have an ambition!!!
I'm going to be the supreme priest of wisdom in Japan!
もとの文章はワンピースの第1巻、斧手のモーガンに裏切られたゾロが、海賊になることを決意した場面です。
I have a mission to fulfill!!!
(おれには野望がある!!!)
I'm going to be the world's greatest swordsman!
(世界一の剣豪になる事だ!!!!)
All I have left is my destiy!
(こうなったら もう名前の 浄不浄も言ってられねェ!!)
My name may be infamous...
but it's gonna shake the world!!!
(悪名だろうが何だろうが おれの名を 世界中に轟かせてやる!!!)
こうして、それから10年以上の修行をつんだ日蓮は、「南無妙法蓮華経(なんみょーほーれんげきょー)」と唱えるという、自らの思想を確立させました。「妙法蓮華経」、すなわち法華経のみを信じるということです。
日蓮は、さっそく修行をしていた清澄寺を出て、鎌倉で辻説法を始めます。「辻説法」というのは、道ばたに立って、通行人に仏教の教えを伝えることです。ようは、インディーズ時代のストリートミュージシャンですね。
ここから日蓮の本格的な活動が始まります。日蓮の特徴を一言でいうなら、とにかく曲がりません。この人、相手が誰であれ、まっすぐ突っ込みます。正面突破です。
浄土教など他宗を攻撃するだけにとどまらず、日蓮は、なんと鎌倉幕府の北条時頼に意見書を叩きつけます。その意見とは、「国を平穏にしたいのなら、おまえのくだらない信仰心(「寸心」)を改めて、法華経を信じろ(つまり日蓮の教えに従え!)。さもなくば外国が攻めてくるぞ!」というものです。この意見書こそが、受験生御用達の『立正安国論』です。
Does the courage to point your blade at me come from confidence...
...or from ignorance? (by "HAWK-EYE" MIHAWK)
(このおれに刃をつき立てる勇気は おのれの心力か…はたまた無知なるゆえか(鷹の目のミホーク))
こわいですよね。北条時頼にこれを叩きつけたんですよ。北条時頼といえば、鎌倉幕府の5代執権です。鎌倉幕府っていうのは、すぐに刃物を振り回すアレゲな武士どもをたばねる、日本の暴力集団の総元締めです。そして、執権というのはポジション的には将軍の側にいるナンバー2ですが、実質的にはその広域暴力集団のボス、真ボスです。
日蓮が鬼斬りなみの威力をもつ『立正安国論』で突っ込んでいったときの北条時頼は、執権を引退した後に、禅宗の蘭渓道隆のもとで出家して、最明寺入道とよばれるようになっていました。
もちろん、僧形になったからといって、幕府内での権力を手放したわけではありません。ようは、ゲームやマンガで、ラスボスのショーグンを倒したら、横にいた老クレリックというかプリーストが、パチパチパチと拍手とかしながら正体を表して、「実はわしがショーグンをあやつっていた裏ボスでした~」とか言いだす的な、胸がアツくなるシチュエーションです。
この禅宗を信じる裏ボスに、日蓮はさっき見たように、ドまっすぐにケンカを売ったんです。「禅宗へのくだらん信仰心を捨てて、おれを信じろ」と。
もちろん、ショーグン?富士山バスター(欧題「Shogun Warriors」)!!!と思った人は、分かってる人です。
さあ、それでは、ケンカをフッカケてきた日蓮に対して、裏ボスの北条時頼は何をしたのか?
I’m not the kind of fool who hunts rabbits with a cannon. You may have a reputation, but you’re still just a bunny.
Sorry, but this is the smallest knife I’ve got. (by "HAWK-EYE" MIHAWK)
(おれはうさぎを狩るのに全力を出すバカなケモノとは違う。多少名を上げた剣士がいたところで、あいにく これ以下の刃物は持ちあわせていないのだ。(鷹の目のミホーク))
長くなってきましたので、続きは後日に。
Comments