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高校教科書理解度チェック:中世6(大学入試論述対策)

受験生・学生の質問を受けつています。

質問フォームに質問を送れば、ブログで回答します(できる限り)。



以下の問いに答えられますか。

解答例はページの下の方で。

1. 戦国大名が登場した背景を説明できる。

2. 戦国大名の家臣団統制のあり方を説明できる。

3. 分国法から戦国大名の家臣・領国支配の理念や形態を説明できる。

4. 戦国大名の経済政策を説明できる。

5. 門前町の成立背景を説明できる。

6. 寺内町の成立背景と特徴を説明できる。

7. 港町と宿場町の成立背景と特徴を説明できる。

8. 京都の復興を説明できる。

9. 南蛮貿易開始のきっかけを説明できる。

10. 南蛮貿易の特徴を説明できる。

11. 初期のキリスト教受容の様相を説明できる。

12. 信長政権の政策の特徴を説明できる。













【解答例】

1. 応仁の乱によって伝統的権威が失墜し、下剋上の風潮が拡大した。将軍や守護大名は力を失い、独自に領国を支配する戦国大名が各地に割拠した。

2. 国人や地侍を家臣化して軍事力を増強した戦国大名は、家臣の収入額を銭に換算する貫高制で、家臣の収入を保障するとともに軍役を課した。家臣団に組み入れた地侍は、有力武将に預ける寄親寄子制によって編成され、集団戦に活用された。

3. 中世法の集大成としての分国法では、家臣間の私闘を禁止する喧嘩両成敗法や有力家臣の城下町強制集住や私婚禁止が定められた。そこには、戦国大名の新しい権力としての性格が現れている。

4. 指出検地によって、農民に対する直接支配が強化された。有力な商工業者を取り立てて、領国内の商工業者を統制させて商工業者の力を結集した。商業取引を円滑化して、領国の政治・経済・文化の中止として城下町を形成し、領国を城下町を中心とした一つの経済圏とした。

5. 寺社の門前に人が集まって、町並みを形成した。

6. 浄土真宗の寺院・道場を中心に門徒の町が形成され、商工業者が集住して楽市で自由な取引を行った。

7. 貿易や遠隔地商業の発展にともなって港町などが形成され、日明貿易の拠点であった堺や博多などは、裕福な商工業者たちの合議で運営される自治都市となった。

8. 応仁の乱によって荒廃した京都は、町衆によって復興されて自治都市となり、祇園祭も再興された。

9. 倭寇船に乗り込んだポルトガル人が種子島に鉄砲を持ち込み、以後九州の諸港に来航した。四十年の後、スペイン人が肥前の平戸に来航して貿易を開始した。

10. 中国産の生糸や、ヨーロッパの鉄砲が輸入され、日本からは銀が輸出された。鉄砲は戦術の変化をもたらした。

11. イエズス会宣教師フランシスコ・ザビエルが鹿児島に到着して、大内義隆や大友義鎮らの保護を得て布教を開始した。南蛮寺・コレジオ・セミナリオが建設され、一部の大名は洗礼を受けてキリシタン大名となった。ヴァリニャーニの勧めによって、天正遣欧使節が派遣された。

12. 家臣団の城下町集住を徹底させ、伝統的な政治や宗教の権威を克服しようとした。指出検地や関所の廃止、堺の直轄化を断行して、楽市令で自由な営業活動を認めた。



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